お子様はこう言いたいのです。
ママ、私が一人でするのを手伝って
モンテッソーリ教育は、20世紀初めに、イタリアの医学博士マリア・モンテッソーリが、子どもを観察することから発見した教育法です。
心理学、教育学、脳生理学などに基づいた独特な教育法は、「生命が育つための援助」と呼ばれています。
イタリアで始まった試みとその理念は、欧米を中心に世界に広がり、世界中の親と教育者そして子ども達に支持されています。
子どもは本来、自分の中に成長しようとする力を持っており、適切な時期に適切な環境が与えられると、自分で成長する。
日々の日常生活においても、子どもが「自分一人でできる」ようにすることが大切です。
子どもに「適切な環境を準備し」と「適切な援助をする」ことが大人の大きな役目なのです。
大人には信じられないくらい子どもは同じことを何回も根気よく繰り返し、深く集中していきます。
大人からすると、いたずらとしか思われないこと、例えば、ティッシュの紙を全部引っ張り出してしまったり、水道の水を出しっ放しで遊んだり、よくある事柄ですね。
見方を変えれば、それは、彼らが興味を持って試している時で、やり方や現象を学んでいる時なのです。
お子様の成長に必要な活動は、お子様が自分で選ぶ力を持っています。
子どもがこのサイクルを踏みしめていくと、自ら良い状態へと成長していきます。
これは誰かに教え込まれたりしてできるようになるのとは、全く違う状態です。
では、大人は子どもたちにどのように援助し、成長へ導くと良いのでしょうか?
集中して何かを行っている時、私たちは、まず、どこがわからないのか、何を知りたいのか、よく観察し、自分で問題解決するための手助けの準備をします。
そのためには2つの環境作りが大切です。
物的な環境作り
人的な環境作り
物的な環境が整い、子どもがやってみたいと選んだら、その活動の動きを分析し、一連の動作を、子どもの目の前で、ゆっくりと、意識して、やって見せます。
意識した動作を行うことで、子どもは正確に動き方を学ぶことができます。
今度は自分で考えながら、自分の体を使って試行錯誤やってみるのです。
そして、できると「なるほど」と理解するのです。
さらに、自分の意思どおりに動けるようになるまで何度も繰り返しながら「学び」「問題解決する」のです。
そして、深く集中して、何かに取り組んだ後には、「できた!!」という達成感、充実感、自己肯定感と共に、子どもは安定した良い状態に成長していきます。
私たち大人の接し方が変われば、子どもも成長できるのです。
幼児期では、生活の中で使っているものを取り出しては、自分で扱おうとします。
具体的な生活での動作を通して、随意筋の発達を促そうとしている、お子様は自分の成長に何が必要かを本能的に知っているのですね。
「一人でできるようになりたいの!」この強い願望が出る時期にこそ、お子様の発達にふさわしい活動や環境を整え、援助していく必要があります。
「バンビー二 クレアーレ」では、日常生活での活動を中心に感覚活動、数活動、言語活動、文化活動、美術活動も考慮した教材で「お仕事」をしていただきます。
お子様の成長に必要な全人格的な活動ということで、「遊び」ではなく、「お仕事」とあえて呼んでいます。
教室では、次のような方法、段階で「お仕事」をしています。
この一連の過程をモンテッソーリは、「活動のサイクル」と呼んでいます。
「お仕事」をすることで、お子様の良い状態が発達し、深まっていくのです。
モンテッソーリ教育の現場で指摘されていることなのですが、手先が器用になったり、知育活動ができるだけでなく、内面から安定し、調和がとれ、積極的になり、人に、親切にできるなど奥底にある人間本来の善さがあふれてきます。
人格的にひと周り大きく成長した、自立の程度が増したといった嬉しいお子様の変化を実感されることと思います。