0歳児のピッコロコース、1歳児のステッラコースは、親子でモンテソーリ教育、リトミックのレッスンを行います。
レッスンを通して、お母様は育児について理解を深めたり気づきを得て、自信を深められています。そのご様子をお伝えしたいと思います。
観察する
幼稚園児クラスのお母様。二人目のお子様がステッラコースに入会され、親子でレッスンに取り組んでいます。
先日のレッスンでは、マトリョーシカ人形の活動に取り組みました。
人形を上下にはずすと、人形の中からまた人形が出てくる入れ子構造になっています。
- 全部の人形を取り出す
- 一番小さな人形から順に入れて、元の人形に戻す
という活動で、指先の調整能力や大きさを見分ける感覚の発達を促します。
お子様の様子をじっと観察されていたお母様から、ご報告いただきました。
「人形の上側と下側をはめ合わせるときの微妙な感覚が気に入っているようです。」
はめ合わせがスムーズできたか、小さい人形から順番にいれていくことができたかなど、お子様が上手にできたかどうかが気になるところ。
こういった見方をされたのははじめてです。
1番目のお子様との親子の活動でつけられた見事な観察力には、びっくりしました。
失敗を認める
お子様の大好きな水を使った、水のあけ移しの活動があります。
- ウォータータンクの蛇口からピッチャーに水を入れます。
- ピッチャーを机まで運びます。
- ピッチャーを傾けて、コップの線の位置まで水を入れます。
水のあけ移しで、腕や手の調整能力、空間認識能力の発達を促します。
また、水の入ったピッチャーを持って運ぶことで、全身の調整能力の発達にも効果的です。
ステッラコースのお子様が、水のあけ移しの活動に取り組みました。
ウォータータンクからピッチャーに水を上手に入れて、机までしっかり運ぶことができました。
ピッチャーを傾けて、コップに水を入れます。
思わず入れすぎて、水がコップの乗ったトレイにあふれてしまいまいた。
そばにいたお母様は、あわてません。
「こぼれちゃったね。」
先生が
「失敗していいんですよ。タオルで水をふいて、もう一度しましょうね。」
と言うと、お母様が笑顔でうなづきます。
まわりで活動していた他のお母様もうなづいていました。
活動をする中で失敗はつきもの。
皆様、失敗をしながら成長されることをしっかり理解されていました。
素晴らしいです。
見守る
ステッラコースのお子様です。
身体が本当によく動き、リトミックでは音楽に合わせて伸び伸びと活動。
その個性的な動きでの表現力には驚かされます。
そのためでしょうか、じっとしていることが少し苦手なようです。
モンテッソーリ活動で長く集中できなかったり、他のお友だちのおしごとに関わってしまうなど、きちんと活動できないことをお母様は気にされていました。
活動で、「あれをしなさい」、「これをしなさい」と口に出して言ってみるのですが、お子様はそのようには動いてくれません。
困ったお母様は、モンテッソーリの活動で、一度離れてお子様を見守ることにしました。
すると、お子様は、先生の援助を受けながら、集中して活動をするではありませんか。
お母様はショックを受けました。
そして、気づきました。
「子どもの成長をじゃましていたのは、私だった…」
お子様がうまくできないことに対して、できるようにさせようと一生懸命に指示をしていたのがかえって逆効果だったことに深く気づかれたのですね。
自分の力でそのことに気づかれたのは感動的です。
親子の活動で成長されるお母様
お子様の活動を観察することで、どんなことに興味を持って取り組もうとしているのか理解できます。
お子様の取り組んでいることが、お子様の成長につながっていることに気づきます。
お子様の成長が目的なのです。
上手にできることが目的ではありません。
ですから、失敗していいのです。
お子様が興味を持つ援助をする。
お子様が集中して取り組む環境をつくる
ことで、お子様を見守ることが、お子様の成長を育むのです。
ピッコロコース、ステッラコースのレッスンの中、親子の活動で実践を重ねながら、深い気づきを得られ、見事に成長されるお母様。
本当に素晴らしいです。
お母様の深い気づきは、私たちの大きな学びです。
こういったお母様の実践での学びを、新しく入ってこられたお母様にもしっかりお伝えしていきたいと思います。