新学期に入って、幼稚園など新しい環境で過ごすお友達は緊張が続き、疲れがちです。
また、気候の変化に身体がうまくついていけずに、お仕事やリトミックに集中しにくい季節です。
そこで、元気になってレッスンを楽しんでもらおうと、お友だちの大好きなお仕事を用意。
幼稚園児クラスではキュウリを自分で切って食べる活動、未就園児母子分離クラスでは、バナナを自分で切って食べる活動に取り組んでいただきました。
自分で切った食べ物は美味しいですね。
みんな、活動を楽しみました。
幼稚園児 本物の刃物に挑戦
幼稚園児のお友だちには、本物の包丁を使った活動に取り組んでいただきました。
切る
- 前もって、大人がキュウリを縦に切り、さらに半分にして準備(片側が平面になるので滑らず切りやすくなります。)
- キュウリをケースからトングで取り出してまな板の上に置く
- 片方の手できゅうりの端を押さえ、もう片方の手で包丁を持ち、数cmの幅できゅうりを切る
食べる
- 切り終わったキュウリをトングでお皿に移し、好みの量の塩を振る
- フォークかピック(つまようじ)を選び、ランチョンマットとお皿を持ってテーブルに移動
- 「いただきます!」自分のペースで楽しく食べます
片付ける
- お皿とフォーク(ピック)を持って洗う場所に行く
- 洗い桶に水と洗剤を入れ、たわしで洗う
- もうひとつの桶に水を入れて、ゆすぐ
- フキンで拭き、所定の場所にお皿とフォーク(ピック)を片付ける
- 使った水をバケツに入れる
楽しく活動しました
本物の包丁を使うのでけがをしないように持ち方などを説明、お友だちはうなづきます。
包丁で慎重にキュウリを切ります。
全部切ってほっと一息。
トングを上手に使ってお皿に盛ったキュウリにパラパラと塩をふります。
ピックが好きなお友だちは切ったキュウリひとつひとつに丁寧に刺して、準備完了。
キュウリが大好きなお友だちがいっぱい、みんな美味しそうに食べます。
家ではキュウリをほとんど食べないお友達も、自分で切ったきゅうりに興味を強く持ったのでしょうか、おいしそうに食べました。
迎えにこられたお母様に伝えると、ビックリされていました。
「食べ終わったら、食器を洗ってみる?」
「するー!」
「したーい!」
みんな、楽しそうに洗います。
3回もキュウリ切りの活動をするお友だちもいました。
みんな、楽しんでくれてよかったです。
ご家庭でお子様に日常生活の練習を
幼稚園児クラス、未就園児母子分離クラス(2歳児)では、各月の最終レッスンで、ご父兄の皆様に早めにお迎えにきていただき、今月の活動内容やお子様の取組状況を説明しています。
5月度は、キュウリやバナナを切る活動について、提示を行いながら、次のようなポイントを説明させていただきました。
- まねごとでない本物の日常生活活動に取り組むことが、お子様の成長につながる
- お子様のサイズにあった道具を用意して、お子様が取り組みやすい環境をととのえる
- 刃先を人に向けないで手渡しするなど、安全面に配慮する
モンテッソーリ教育では、日常生活の活動を数多く取り入れています。
- 大人が実際に行っている日常生活に関わることで、その国の生活様式、文化を受け継ぎ、発展させる基礎をつくる
- 日常生活の活動は手を使う運動が中心、繰り返し行うことで手の運動を通して脳の発達を促す
文化的な視点とあわせて生物学的な視点からも、日常生活の活動がとても重要だと捉えています。
ご家庭でいろいろな活動をお子様といっしょに取り組んではいかがでしょうか。
お子様は、大人と同じようにしたいのです。
できると、深い満足感や達成感を覚えます。
家で、ハンバーグ作りや食器洗いを手伝うお友だちもいました。
ご家庭での生活が、賑やかで一層楽しくなること間違いなし!太鼓判です。