お母さまの想い
体験会では、最初にお母さまにこんな質問をさせていただきます。
- 「お子様がどのようになってほしいですか」
日々、子育てで追われているお母さま。
将来に想いをはせながら、お答えくださいます。
- 「自分のことは自分でできるようになってほしいです。」
- 「自分のよいところを伸ばしていってほしいと思います。」
- 「のびのびと成長してくれたらうれしいです。」
そのとおりですね。
本当に素敵です。
そんな中で、これからの子育てについて心配されるお母さまもいらっしゃいます。
- 「叱らずに育児をしたいなと思っています。」
- 「イライラすることはなるべく減らしたいのですが。」
お子様が伸び伸びと成長し、自立心を育むための土台は、
- お子様の自己肯定感
これを大切にしそのためには、イライラしたり、叱ることなくに、あたたかく見守り続けることが本当に大切になります。
ではどうしたらよいのでしょうか。
まず、幼児期の成長・発達の特性を理解することが必要です。
お子様の行動に納得できるようになり、心にゆとりが生まれるとともに、接し方も変わります。
次に、叱っても効果がないことを知っていただきたいと思います。
叱りたい気持ちをぐっとこらえることができるのではないかと思います。
幼児期の成長・発達のポイント
驚異的に発達する脳
幼児期では、5歳までに大人の8~9割までと驚異的に脳が発達します。
特に0歳から3歳の間では、脳のハードウェアがつくられる時期です。
生まれた時から、積極的にまわりにあるものや人と関り、理解し、関係をつくろうとします。
生まれながらに学ぶ力が備わっているのです。
敏感期
幼児期は、特定のことに対して敏感になる感受性を持っています。
適切な学習の機会を与えることで、短期間で感受性に対応した能力が身に付きます。
お子様への接し方
こういったことを理解することでお子様との接し方が見えてきます。
- さわったりなめる
- 引っ張り出す
- 落とす
大人からしたら、いたずらあるいは意味のない行動に見えますが、小さなお子様は、無意識のうちに運動しながら世界を探索し、学ぼうとしているのです。
- 行動を止めない
- たくさんの刺激に接することができる環境を用意する
- じっくりお子様の行動を見守る
このような接し方をこころがけてはいかがでしょうか。
また、同じ行動を何回も繰り返したり、あるものに強く興味を持つようになったら、
- 「あ、敏感期だ!」
と受け止めてください。
お子様が強く興味を持っていることや行為を発見しましょう。
そして、そのことに対応したおもちゃや遊びなどを、いろいろためしながら提供してあげてください。
ただし、つぎのような行為はNGです。
- 他の人が危険
- 他の人に迷惑をかける
- 自分が危険
なぜだめなのか言い聞かせながら、止めてください。
まだ言葉が話せない状態でも、お子様はしっかりと受け止めています。
感情的になると逆効果
イライラするとどうしても感情が高ぶります。
思わず感情的な言葉をお子様に投げてしまいがちです。
「それをしたらダメ!」
「何度いったらわかるの!」
「もうイヤ!」
私も2児の子育てをする中で、何度もこう言った言葉を口にして、子どもの行動をやめさせようとしたり、非難してしまいました。
マイナス面
感情的に伝えることで、次のようなマイナス面が生まれます。
①届かない
「怖い!」
という気持ちでいっぱい。
パニックになり、聞いてほしいことが届かなくなります。
②理解できない
その時は、理解したように振るまうかもしれません。
多くの場合は、怖くて言うことを聞いているだけです。
③自己肯定感が低下
子供は、なんといっても親を信頼しています。
叱られると、
自分は認められていない
自分は大切にされていない
と感じてしまい、自己肯定感が低下してしまいます。
行動を止める必要がある場合には、
「どうしてしてはいけないのか」
をお子様に伝えることが、分かりやすく効果的です。
- 冷静に
- 丁寧に
- 繰り返し
辛抱強く伝えていきましょう。
叱って困ったお母さま
教室に通うお母さま。ご家庭で、2歳になったばかりのお子様が言うことをきかないので思わず
- 「やめなさい!」
と感情的に厳しく言ってしまったそうです。
そのとき、お子様はびっくりして、言うことを聞きました。
あるとき、お母さまがお子様の行動をやめさせようとしたときです。
- 「やめなさい!」
と、お子様に大きな声で言われてビックリ。
ハッとしました。
前に、お母さまが言った口調そのままだったのです。
3歳までのお子様は、無意識で何でも吸収します。
お母さまの気分や口調も見事に吸収していたのですね。
それからは、お子様への言葉づかいを注意するようになったとのことです。
美しく、丁寧な言葉と態度で、常にお子様に接するように心がけたいものですね。