3月の行事といえば、ひな祭り。
教室に京人形師の祖父が作ったひな人形を飾りました。
小さな子供をイメージしたまるい顔とふっくらした胴で「おぼこびな」と呼ばれ、教室に通うお子様の雰囲気とぴったりです。
紙を使ったおぼこびな製作し、おやつにひな祭りせんべいを食べて、教室でひな祭りを楽しみました。
他界した祖父の作品といっしょにお子様の成長を祝う機会を持って幸せでした。
祖父が創作したおぼこびな
専用の教室に移って自由に使うことができるので、他界した祖父の片岡光春が作ったお雛様をピアノの上に飾りました。
京人形は、かしらを作る職人、手足を作る職人、最後にまとめて着付けをする職人さんと、分業で作られますが、祖父は着付け師でした。
ピッコロコース(0歳児)のお母様がお子様といっしょにおひなさまを眺めて下さいました。
「おひなさまのまるいお顔がいっしょだね」
とお子様ににっこりと話しかけます。
公家装束の有職(ゆうそく)故実に従った着付けの有職びなが一般的ですが、祖父の作ったおひなさまは、小さな子どもをモチーフにしたかわいらしいおひなさまでおぼこびなと呼ばれるようになりました。
ふっくらしたかしらとそれに合わせたかわいらしい着付けは、バンビーニクレアーレのお友だちにピッタリ。
祖父の人形といっしょにお子様の成長を祝うことができて、本当に嬉しいです。
おぼこびなの製作活動
ピッコロコース(0歳児)、ステッラコース(1歳児)のお友だちに、紙を使ったおぼこびなの製作活動に取り組んでいただきました。
- 柄を表にして、正方形の和紙を半分に折って三角形の胴部分を作る
- 色のついていない面を表にして、丸い黒の色紙の端の両側を内側に織り込んで、かしらを作る
- ふたつずつ作って、台紙にのりで貼る。
- おひめ様(女雛)の頭に、飾り(さいし)を貼る
- おとの様(男雛)の頭に、烏帽子を貼る。
- 目や口をクレヨンで書く
これで、丸いお顔がかわいいおぼこびなの出来上がりです。
ステッラコース(1歳児)のお友だちがお母様に手伝ってもらって製作。
柄の異なった和紙を用意したので、自分の好きな柄を選びます。
紙を折るところは少し難しいのでお母様に手伝ってもらいました。
紙にのりをつけて台紙に貼ります。
好きな色のクレヨンで目や口を書いて出来上がり。
上手にできたおぼこびなをみんなで教室に飾りました。
お母様が紙を折ったり、のりをつけて貼っているところに手を添えて、作業をいっしょにしました。
クレヨンにも興味がいっぱい。
お口に入れたり手に持って、しっかり確認。
(お口に入れても大丈夫なクレヨンを用意しています。)
紙に書くことができたお友だちもいました。
みなさんに楽しんでいただいて良かったです。
おやつはひな祭りせんべい
ひなまつりにちなんで、おやつに米粉の「ひなまつりせんべい」を用意しました。
白とピンクのせんべいが1枚ずつです。
トングも用意して、お皿に自分でいれる活動も合わせて行いました。
いつもと違ったおやつにみんな興味いっぱい。
手に持ったり、思わず口に運びかけるなど、とても気になります。
でも、がんばって待つことができました。
みんながそろったので
「いただきます。」
パリパリとした感触と、口の中でふわっと溶ける食感を楽しみました。
いいものを追い求める姿勢
「いくつになってもいいものができないから、死ぬまで勉強。」
これが祖父の口ぐせでした。
研究熱心で、元禄時代や奈良時代をイメージした人形を新たに創作するなど京人形の幅を広げ、芸術性を高めました。
そういったことが評価されたのでしょうか、人間国宝登録の打診がありましたが、
「そういうことはややこしいから、ええわ。」
とあっさり辞退。
ただただ、いいものを追い求め続けた人でした。
人形を久しぶりに出して、祖父の姿勢を見習わなければと強く感じました。
- 子供への援助のしかた
- 教材や教具の追求
- モンテッソーリ教育、リトミックの深い理解
これらを日々反省し、高めながら
子供の発達・成長を手助けするよりよい環境づくり
を追求していきたいと思います。