就職して1年になる娘が、「社会では、『自尊心』と『やり抜く力』が必要。幼稚園でモンテッソーリ教育を学んだことで、必要な力が自分に備わったのだと思う。」と伝えてくれました。
フィオーレコースで2歳児が母子分離をして活動することで、自分に自信をつけます。
幼稚園児クラスでは難しい活動を工夫しながら集中して行うことで、やり抜く力が定着。
自分で選び、集中して活動を繰り返す「活動のサイクル」が社会に必要な力を育むのではないでしょうか。
娘が就職して学んだこと
昨年の4月に長女が東京で就職。
社会に出てから1年近くたちました。
4ヶ月の研修を経て、担当部署に配属されて仕事をする中で、いろいろな苦労があったようですが自信もついたようです。
最近、電話でこんな話をしてくれました。
仕事をやっていくのに何が必要なのか‥
ずっと考えてきたのだけれど、2つあると思う。
1つ目は「自尊心」。
会社の仕事は初めてのことばかりで、先輩や上司からいろいろと指摘を受け続けて、心が折れそうになる。
自分に自信を持ち、自分を大切にできる気持ちを持ち続けることで、
「こんな自分でかまわない」
「がんばろう」
と思える。
それと、会社はひとりでは何もできないから、コミュニケーションが本当に大事。
自分を大切にできるから、他の人も大切にできる。
「自尊心」って、コミュニケーションのベースになると思う。
2つ目に必要なことは「やり抜く力」。
会社は、いろいろな問題点をかかえながら業務を行っている。
業務を行うだけでなく、その問題点を解決していくことが仕事。
スタッフは、問題点の解決の方が圧倒的に多い。
もちろん解決策は自分で考えなければいけないし、どこまでやるかを決めるのも自分。
でも、アウトプットには上司や先輩からいろいろ注文がついて、やっぱり心が折れる。
いい加減に終わらせない。
指摘があれば、仕事を見直して再挑戦する。
自分が納得するまで課題に粘り強く取り組む「やり抜く力」が本当に必要だと思う。
1年たった自分をみて、「自尊心」と「やり抜く力」を自分が持っていることに気づいた。
なぜ持っているのか考えてみて、幼稚園でモンテッソ-リ教育を学んだことが本当に大きかったように思う。
幼稚園の中で自分を尊重してくれたから、「自尊心」を持つことができた。
夢中になってお仕事をする中で、「やり抜く力」がついた。
モンテッソーリ教育を受けて、本当に良かったと思う。
娘は、モンテッソーリ教育を取り入れた京都市内の幼稚園に3年間通っていました。
不思議と小さい頃のことを細かく覚えていて、幼稚園のことまで振り返ることができたのだと思います。
モンテッソーリ教育に納得してくれて本当にうれしく思います。
また、教室に通うお友達が社会に必要な「自尊心」や「やり抜く力」を育んでいる様子に、大きな手応えを感じています。
2歳児母子分離コース 自立で育む「自尊心」
2歳児が母子分離をして3時間の活動を自分だけで行うフィオーレコース。
- お母様と離れるのが寂しくて「ママ居て!」と泣いてしまう
- ひとりでどんなお仕事をしていいのかわからないお友だち
- 恥ずかしくてリトミックに参加できない
初めは、母子分離で戸惑っていたお友だちも、慣れるうちに自分だけどんどんできるようになります。
- お仕事に集中する
- イスの出し入れや後片付けがひとりでできる
- リトミックで楽しく活動する
- お弁当をひとりで食べる
自分に自信がついてくると、表情や行動が落ち着きます。
自信がつくと
- お仕事やリトミックでお友だちといっしょに活動
- 困っているお友だちを助ける
他のお友だちへの関わりが自然にできるようになってきます。
自分に自信を持つことで、他の人への配慮が生まれ、仲良くなっていく様子は本当に素晴らしいです。
お母様から離れ、自立して活動することが、お子様の自尊心をしっかり育んでいるのですね。
幼稚園児クラス 活動への集中が育む「やり抜く力」
幼稚園児クラスでは、幼稚園に通う3歳から5歳のお友だちがモンテッソーリ活動やリトミックを行います。
- 手の調整能力が洗練され、難しいお仕事にも挑戦
- 身体能力が発達し、リトミックの複雑な動きに対応
幼稚園に入ると能力がぐんぐん伸びます。
いろいろな活動を充実して行うことができるようになるので、集中する時間が長くなります。
年長のお友だちが、卒業記念の製作活動に取り組みました。
美術担当の勝馬先生に用意いただいたオリジナル刺しゅうキットです。
- 布の印がついた箇所をカラーの糸で刺繍
- 袋部分や飾りを縫い付け
- 刺繍でかわいい車が完成
今回のレッスンで、車輪の部分の刺しゅうに取り掛かります。
本物の針と糸を使った、初めての本格的な縫い取りの活動。
やり方を説明するとすぐに手を動かし始めました。
- 針から糸が抜ける
- 糸がほつれる
- 力をいれすぎて、布にしわがよる
など、実際にやってみるとうまくいかないところがいろいろと出てきました。
「これ、どうやるの?」
「こうかな」
「あれ‥こうやってみようっと」
うまくいかなくても決して手を止めません。
自分で工夫しながら、とにかく取り組み続けます。
「今日はここまでにしようね」
うなずくお友だち。
30分間、黙々と活動を続けて、輪の部分の刺しゅうができました。
初めての難しい活動を、興味を持って集中を持続。
本当に素晴らしいです。
幼稚園児クラスになり、活動に十分に取り組むことができるようになると、集中する時間が増えるとともに、自分で工夫する意欲も生まれてきます。
工夫する楽しさ、仕上げる喜びを体験する中で、「やり抜く力」が育まれるのですね。
娘から、モンテッソーリ教育のどんなところが社会に出て役に立つのかを聞くことができて、モンテソーリ教育の良さを再認識することができました。
娘が幼稚園に通う前は宇治で暮らしていました。
大学で学び、幼稚園に就職する中で関わり続けたモンテッソーリ教育を娘にも学んでほしいと、思い切って京都市内に引っ越しをしました。
あのとき決心して良かったと思います。
同じ幼稚園でモンテッソーリ教育を学んだ息子も4月には社会人。
社会に出た二人の経験を活用して、お子様が「素敵な大人になる」ためのレッスンを一層充実させていきたいと思います。